こんにちは。
JoBridge飯田橋 スタッフの原です。
今日は真面目に就労移行支援について考えてみたいと思
います。就労移行支援とは、障害者総合支援法に定められ
た障害福祉サービスのひとつで、利用期間は原則2年間で
す。
一般の人材業から転職してきた私は、当初「就職に2年も
かけるなんて、それは悠長なことで…」と思っていました。
それはある意味正しくて、JoBridgeの卒業生の実績から
しても、純粋な就活期間は半年前後です。
問題はそこに至るまでのプロセスであり、
早く就活体制に入れる方と、なかなか準備が整わない方がいます。
準備が整わない原因は様々あり、かつ複合的です。
例えば、病状の悪化や再発、
就労に必要なスキル習得困難(例えば、パソコン操作がな
かなか覚えられないなど)もその一部です。
しかし、根幹となるのは「自分で生きる」という意識を持
てるかどうかだと感じています。人生を他人のもの、病気
や障害に操られるもの、親や社会に強制されたもののよう
に捉えているうちは、全くと言っていいほどトレーニング
効果が上がらないのです。
人生を自分の責任と決断で進め
ようと思えず、運やなりゆきで流れていくと考えていると、
本当の自分と向き合えず、他者との信頼も築けず、社会と
の折り合いもつけられません。
もちろん、人生は思い通り
にはならず、運や偶然によって厄介な局面に立たされるこ
ともあります。だからこそ、その時に何を決断し、どう行
動するのかを主体的に考える力が必要なのです。
では、その意識が芽生えないと就職できないのかと言えば、
そんなことはありません。極論すれば、休まず通所できる
人は、全員直ちに就職できるでしょう。でも、長く継続就
労できるのか、職業生活の中でやりがいを感じられるのか
は疑問です。
そこで、私たち支援者はいつも悩みます。就労移行支援の
ゴールはいったいどこなのか。働ける人はどんどん就職し
てもらうべきなのか。働くスキルと就活のテクニックは身
に着いたものの、自分の人生を生きる準備が整わない人を
就職させてもいいのだろうか。
本人のために、就職先企業
のためになるのだろうか…と。とはいえ、2年間の制限が
あり、事業所内のトレーニングで人生への構えが劇的に変
わるとも言えないのです。
結局のところ、通所者の皆さんにもそれぞれ事情があり、
各々のタイミングで就活を始め、やがて就職していきます。
しかし、その後早々に退職したなどの話を聞くと、思い当
たる節があり、悔恨の念を抱くこともあります。
最後は、なりゆきの人生と思って生きるのもその人の自由であり、
退職や転職を繰り返すこともその人にとって必要なプロ
セスであると、自分に言い聞かせて幕を閉じます。
就労移行支援のゴールはどこか、あるべき姿は何なのか、
今日も我々は悩み、考えながら、一人ひとりと向き合って
います。
動いた分、新しい自分になる!
就労移行支援事業所 JoBridge飯田橋
~うつ病・発達障害など専門の就労移行支援~
~自分らしい生き方、働き方を見つける場所~