『脳が都合のいいように』

JoBridge飯田橋のスタッフの内田です。
　
　
「キャッサバ」皆様ご存知でしょうか？

　
あまり聞き馴染みのない単語ですが、
キャッサバは、現在流行っているタピオカの原料で、
サツマイモのような形をしている野菜です。
私はちょっと前まで、キャッサバを空想上の
食べ物だと勘違いしていました。

　
セミナーのアイスブレイクで「4枚カード問題」という
思考問題を解くことがありました。
その際に出てきたのが「キャッサバ」なのですが、
聞き馴染みのない単語だったこともあり、勝手に
この問題オリジナルの食物だと勘違いをしていました。
　
　
　
昨今のタピオカブームの中で、タピオカの原料って
なんだろう……と、ふと思った時にキャッサバが
実在する食べ物であることを知り、衝撃を受けました。
　
　
　
4枚カード問題は、認知心理学の実験の一つとして行われる
ことが多い問題です。
社会心理学でも扱われることのある問題のようですね。
　
　
　
こちらの問題は、
4枚のカードがあり、それぞれ片面にはアルファベットが、
もう片面には数字が書かれている。
A,K,4,7が見えている状態である。
　
　
　
このとき、「片面が母音ならば、そのカードのもう一方の面
は偶数でなければならない」というルールが成立しているか
どうかを調べたい。
　
　
　
という問題ですが、社会規範や道徳に関する身近なテーマを
扱うと、正答率が上がるという実験です。
したがって、論理学上は同一の構造でも、身近なテーマに
文言を替えると、人間の脳は問題を処理しやすくなります。
例えば、こんな問題に置き換えると、正答率が上がると言わ
れています。
　
　
　
4人が飲み物を飲んでいる。A氏はジュース、B氏は
ビールをそれぞれ飲んでいる。
C氏とD氏が何を飲んでいるかは分からないが、
2人の年齢はそれぞれ16歳、24歳である。
この国では、満20歳以上でないと飲酒をしてはならない。
誰の年齢、飲み物を確認するとよいか。
　
　
　
人間は、知らず知らずのうちに脳が都合のいいように物事を
考える傾向がある、というのがこの実験で分かっています。
人間の脳はまだ分からないことがたくさんあります。
この実験もまだ研究が行われているようです。
人間の脳の仕組みがすべてわかる日は来るのでしょうか……？
　
　
　
　