『チャンス&ギフト ~クレーム対応~』
JoBridge飯田橋 スタッフの原です。
以前、私はこんな体験をしました。
あるお店で特売をしていました。
私は店内のPOP表示を見て、
安いのでその商品を買うことにしました。
ところが、レジを通すとPOPより
200円高くなっていたのです。
そのことを店員さんに伝えると
「本社で登録しているので、レジの方が正しい値段です。
返品しますか?」と言われました。
私は、その店員さんの応対の悪さに絶句してしまい
ました。心の中では、(それは、そちらの都合でしょう)とか(まずは「申し訳ございません」でしょう)など、
私の中の常識が怒りの感情を駆り立てます。
私が言葉に詰まるなど珍しいことなのですが、
本当に何を言うべきかがわからなくなって
文字通り絶句していると、後ろから責任者らしき人が
出てきて対応を代わってくれました。
「こちらの不手際で、古いPOPを掲示していました。
今回はPOP表示通りの200円引きで結構です。
大変申し訳ございませんでした」とのこと。
そうこうするうちに私の後ろにはレジ待ちの列ができ
ていて、何だか私が200円を値切る迷惑な客みたいで、
いたたまれない気持ちにもなりました。
確かに、最初にレジ対応した店員さんは
何もミスをしていないのでしょう。
しかし、お客様の不利益への配慮よりも、
先に自分の正当性を主張するというのは、
おもてなしの国の日本では通用しないはずです。
これは、サービス業に限らず、
仕事で注意を受けたときなどにも同様のことが言えると
思います。私はこの経験のすぐ後で、JoBridgeのプログラムに「クレーム対応」を加えました。
よく言われることですが、
クレームは相手との距離を縮めて信頼を
構築する絶好のチャンスです。
仕事においてミスや誤解を全て無くすことはでき
ないため、クレームも避けられません。
それをうまく活かしてこそ、仕事のやりがいも増す
というものです。
そもそも、クレームを相手に伝えるという行為は
結構な労力がいるのですから、相手への期待や信頼が
なければ、わざわざ言う気になりません。
(私の場合も、学生さんのバザーとか、外国の屋台などであれば、わざわざ値段が違うと言い出さなかったと思います)
◆クレームとは
・顧客からの期待と信頼の表れ
・満足度向上のチャンス
・弱点についての有益な情報
・改良、新製品へのアイデア提供
わざわざ指摘してくれるのは親切なことです。
こちらが気づかない不具合や落ち度をタダで
教えてくれるのですから、学びや創意工夫につながる
素晴らしいギフトと考えましょう。
上記のような認識を持ってしっかりと対応すれば、
怖くはありません。
しかし、相手の言い分を十分に聴く前に自分の正当性を
主張していては、火に油を注ぐ結果となります。
◆クレーム対応手順
①第一の謝罪(お客様の不便・不快に対する謝罪)
②お客様の言い分を聞く
③事実確認(時系列、因果関係など)
④第二の謝罪(自分側の過失に対する謝罪)
⑤対応策についての提案 (返品、返金など)
⑥謝罪のくり返し
⑦クレームに対する謝辞
①の段階で、自分側の過失かどうか不明なのに
やみくもに謝るのも考えものです。
あくまでお客様の不快な体験に対してのみ謝罪をします。
その後、事実関係をよく理解した上で、
必要に応じて④自分側の謝罪をしましょう。
また、②の途中では反論や言い訳はせず、
お客様の言い分を全て傾聴しましょう。
くり返しになりますが、
クレームは相手との信頼関係を深めるチャンスであり、
自分たちの発展につながるギフトです。
新入社員であっても、会社の名前を背負って仕事をする
以上、いつ何時身に覚えのないクレームの矢面に立つかわ
かりません。正しい認識を持って、しっかりとお客様の気持ちを受け止ましょう。
動いた分、新しい自分になる!
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