『 小さい飛行機 』
JoBridge飯田橋 スタッフの原です。
私は実家が北海道なので、
帰省する度に飛行機を利用します。
これまで、
東京(羽田空港)⇔札幌(新千歳空港)間の
飛行機には何度乗ったか数え切れません。
すっかり慣れているので、地下鉄に乗るのと
大差ない気楽な感覚です。
でも、仲良くしているスタッフには
「北海道は好きだけど、飛行機が怖いから行けない」
という人がいます。私は「全然平気だよー。快適、快適」
といつも答えていました。
私が乗る飛行機はジャンボジェット(座席数500超)で
、広々としていて、ほとんど揺れたりしませんし、
フライト中も空を飛んでいることをあまり
意識することはありません。
そんなことよりも、機内の湿度の方が気になるくらいです
(たいてい乾燥していて、喉や肌のケアが必要なので)。
しかし、先日は帰省途中で友人を訪ねたため、
いつもと違う函館(函館空港)⇔札幌(丘珠空港)間の
飛行機を使いました。初めて乗る近距離便でした。
そこで私を待っていたのは、総座席数36席のプロペラ機で
した!!…初めて「飛行機が怖い」と感じた瞬間でした。
まず、搭乗の時点でかなり勝手が違います。
通常、飛行機の搭乗口は2階にあります。
ジャンボジェット機の入口扉が
おおよそ2階の高さに位置するので、
搭乗口と飛行機の扉との間を可動式の
通路でつないで人を乗せます。
乗客の感覚としては、
廊下を歩いて飛行機に乗るようなものです。
しかし、今回は指定のゲートを通過した後、
階段で1階に降りて屋外に出ます。
風に吹かれながら、飛行場内を歩いて飛行機に
向かうのです。
前方に見える飛行機が小さいのは遠近感かと思いきや、
前に立っている人間の大きさは普通。
近寄れば、かなり小さなプロペラ機ではありませんか!
しかも、非常階段のような細いステップを登って乗るの
です。昔、ビートルズが来日した時の映像が頭に浮かび
ました。
乗り込んでみれば、もっと驚きです。
内観は飛行機というより、もはやバスです。
都内を走っている路線バスよりも小さい感じでした。
座席は左1列、通路を挟んで、右2列です。
そのバス的サイズの乗り物が空を飛ぶと想像すると、
大変に怖いものがありました。
離陸に向けて加速すると同時に、
すごい振動音がしてきました。
離陸してもそれは変わらず、
機内全体に「ブーン」とか「ビーン」という音が
響いていて、客室乗務員(1人だけ)のアナウンスも、
機長のあいさつも、何を言っているのかほとんど
聞き取れない始末です。
離発着にかかる時間を除くと、
空中にいるのは正味25分程なのですが、
何ともスリルのあるフライトとなりました。
もちろん、着陸時も風に煽られて揺れ、
さながらジェットコースターのように
三半規管を刺激してくれました。
揺れや騒音も然ることながら、
恐怖感の根源は「小さい」ということでした。
船に例えれば、ジャンボジェット機は大型フェリー、
プロペラ機は小さな漁船といったところでしょうか。
小ささが頼りなさのように感じられ、
自分と空とを遮る隙間が少ないために、
空を飛んでいるという臨場感が増すのです。
改めて、機体が空を飛ぶというのは、
すごいことなのだと思い知りました。
動いた分、新しい自分になる!
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