JoBridge飯田橋 スタッフの原です。
 
 
ドラマセラピーの手法を応用して、
共感力トレーニングのプログラムを実施しました。
 


私はその理論について語るほど造詣が深くはありませんが、
 
ドラマセラピー体験者としては、
「演じてみると、役の気持ちがわかる」
「演じるとスッキリする」
「役があると、大胆になれる」
などの実感があります。
 
 
 
頭で考えるよりも演じてみると、
自分の中で役が勝手に命を持ち、考え、
動くのが生き生きと感じられます。
 
 
 
自分はその役の意向に沿って動き、話すのみです。…と、
文字にするとややこしく感じられるのですが、
とにかく別人になれるのは気持ちの良いことです。
 
 
 
このプログラムでは、役の性格、年齢、家族構成、
出身地、職業が、サイコロを振って出た目によって
自動的に割り当てられます。
 
 
 
それが決まったら、その役に自分で名前をつけ、
性別を決め、5分ほど役作りをします。
具体的には、ワークシートに好きなファッション、
趣味、よく行く場所などを書き込みながら役の
イメージを膨らませます。
 
 
 
役作りができたら相手役を決めて、即興で会話をします。
相手役は演じ手のパーソナリティを十分に引き出せるように、
話を傾聴し、あいづちを打ち、必要に応じて質問をします。
 
 
 
数分間、この即興ドラマを演じてもらい、
他の参加者はそれを観て感じ取った演じ手の
人物像(役柄)を答えます。
 
 
 
プログラム実施前は、参加する利用者さんが
抵抗感を抱くのではないかと心配しましたが、
意外にみんな元気にのびのびと演じていて、
正直驚きました。
 
 
 
そのため、観ている時も演じ手の役柄が
バシバシと感じ取れて、
どんな役を演じていたかをズバリ当てることができました。
 
 
 
なぜ、このプログラムが共感力トレーニングになるかというと、
自分の主観的なものの見方(準拠枠ともいいます)から離れて、
他の人の感じ方、考え方を自然に想像できるからです。
 
 
 
精神疾患や精神障害の方は、自分自身の考え方や感じ方に
固執してしまう傾向が強く、客観的に物事を捉えたり、
共感的に相手の話を聞くことが苦手だと感じます。
 
 
 
そのため、自分自身のことも客観視できず、
自分の状況を実際よりも悲観的に捉えている人が多いと思います。
ドラマを演じて他の人の視点を経験することで、
自他への感受性を高め、心の持ち様を柔軟にし、
共感力を目覚めさせることがこのプログラムの狙いです。
 
 
 
でも、そんなことを抜きにしても、
みんな個性的な役を楽しく演じていて、
自己表現とストレス発散の機会となりました。
 
 
 

    動いた分、新しい自分になる!
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