JoBridge飯田橋の渡部です。
 
 
 
今日は引きこもりで、以前、JoBridge飯田橋に
通所しているAさんの事をお話します。
 
 
 
Aさんは中学を卒業して高校で人間関係がうまくいかず、
それから現在まで約20年間引きこもっていました。
 
 
 
その間、食事も一日、夜一食だけでゲーム三昧の
夜型の生活を繰り返していた。友人との交流も
ほとんどせずにひたすら部屋に閉じこもっていた。

 
そんなAさんが就職したいと思ったのは
母親に不幸があってからであった。
残された兄妹二人で生きていかなくてはいけなくなった。
 
 
 
しかし、20年の歳月は非常に重いものであった。
自分の考えが社会に通用すると思いこんでいる反面、
社会のことはニュースでしか知っていない。
 
 
 
暗いニュースばかりを見ていて気分は落ち込む。
亡き母の事も思い出し落胆してしまう。
将来への夢も希望も描けず不安ばかりがつのる毎日。
 
 
 
いつしか、就労移行支援をしたところで
何が変わるのかも分からなくなってしまった。
そのため、通所も出来なくなっていった。
 
 
 
本来、就労移行支援は本人の自立を促し、
自分で就職をしたいと思う人を支援する機関なので
このようなケースの場合、いったん中止を考える。
 
 
 
しかし、私はAさんが気になっていた。
計画相談事業所と連携も取り、どうにかして通所して
貰いたい。元気になって就労してもらいたいと思っていた。
 
 
 
そして、私の自宅がAさんの自宅が近かったこともあり
週に1~2回、家庭訪問をするようになった。
最初は、全然、表に出てきてもらうことは出来なかった。
 
 
 
それでも私は仕事終わりに何度も通った。雨の日も風の日も。
そして、徐々にAさんは心を打ち解けてくれた。
最初は何も話さなかったAさんであるが、少しずつ会話もできた。
 
 
 
今、Aさんは毎日、元気に通所している。
私は思った。人の心に届く会話はとても難しく時間がかかると。
しかし、こちらが諦めてはいけないことだと。
 
 
 
でも、どんな人でもいつかこころを開いてくれる時がくる。
それを信じて私は今日も会話する。
 

 


動いた分、新しい自分になる!
就労移行支援事業所 JoBridge飯田橋
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